2014年9・10月の糖尿病教室
糖尿病の薬の事あれこれ?
〜最新のお薬の事もお教えます〜
以前は糖尿病の患者さんはインスリンが足りないと考えられていました。しかし、インスリンは沢山でているのに、うまく働かなくて血糖が高くなる場合もあることがわかってきました。インスリンが効きにくいという状態を、インスリンに抵抗性があるというふうに表現します。特に肥満がある場合は、インスリン抵抗性が高いことがわかっています。
このように一口に糖尿病といっても多様な病態があり、近年、その病状に応じた薬が次々に開発され、治療薬として使われるようになってきました。
今回は経口の糖尿薬について、当院で使っているお薬を中心にお話ししました。
A.インスリン分泌促進薬
(インスリンが足りない)
インスリンを分泌する膵臓のβ細胞を刺激して、分泌を促進する 働きを持っています。
a.長時間作用:血糖降下作用は強い
1日1~2回
- アマリール(グリメピリド)
0.5mg、1mg、3mg
b.短時間作用:血糖降下作用は弱い
【食直前】
- ファスティック(スターシス)
30mg、90mg - グルファスト 5mg、10mg
B.インスリン抵抗性改善薬
(インスリンが効きにくい)
インスリンを効きやすくする働きを持っています。
- メトグルコ(メデット) 250mg
- アクトス 15mg、30mg
C.食後過血糖改善薬
(食後の血糖が高い)
a.糖質分解酵素阻害剤:糖の吸収を遅らせて、食後の血糖の上昇を ゆっくりにします。必ず食前に飲んでください。
- ベイスン 0.2mg、0.3mg
- グルコバイ 50mg、100mg
- セイブル 25mg、50mg、75mg
b.DPP-4阻害剤:インクレチン(食後小腸から分泌され、インスリンの分泌を刺激するホルモン)の働きを増強します。
1日1~2回
- ジャヌビア 50mg ・グラクティブ 50mg
- エクア 50mg ・ネシーナ 25mg
- トラゼンタ 5mgg ・テネリア 20mg
- スイニー 100mg ・オングリザ 5mg
D.尿糖排泄促進薬 (新しい治療薬)
腎臓での糖の再吸収を阻害して、尿中に糖を排出させることで血糖を下げます。
- スーグラ 50mg
- フォシーガ 5mg 10mg
- ルセフィ 2.5mg 5mg
- デベルザ 20mg
- アプルウェイ 20mg
- カナグル 100mg
※デベルザとアプルウェイは併売
当院では、様々な糖尿薬の中から患者様の病態に合わせて処方をしております。
お気軽にご相談ください。
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